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小さな事業のホームページ開設手順 — 何から始める?公開までの流れを実例で整理

「ホームページを作りたいけれど、何から決めればいいのか分からない」。小さな事業でWebを始めるとき、最初につまずくのはここです。

サービス名や料金を比べ始める前に、決める順番を押さえておくと、後から作り直す手間を減らせます。この記事では、ホームページ開設で最初に決めることと、公開までの流れを整理します。

後半では、このサイト(Web支度室/webjitaku.com)を実際に立ち上げたときの流れも紹介します。ただし、それは「ひとつの実例」であって、どの事業にも同じ構成が合うという意味ではありません。

最初に決める5つ

ホームページ開設で最初に決めるのは、次の5つです。

  1. 目的 — 何のためのサイトか
  2. 更新する人 — 誰が、どのくらいの頻度で更新するか
  3. 必要な機能 — 問い合わせ・予約・決済などが必要か
  4. ドメイン — どの独自ドメインを使うか
  5. 作り方とホスティング — どう作り、どこで公開するか

順番には意味があります。目的と更新する人が決まらないうちに作り方を選ぶと、「毎週更新したいのに、自分では更新できない構成にしてしまった」といったズレが起きやすくなります。

1. ホームページの目的を決める

まず、そのサイトで「訪問者に何をしてもらいたいか」を一文で書いてみてください。小さな事業でよくある目的は次のとおりです。

  • 信頼確認 — 名刺やSNSを見た人が、実在する事業か・何をしているかを確かめる
  • 問い合わせ — 見積もりや相談の連絡を受ける
  • 予約 — 来店・訪問・オンライン面談などの予約を受ける
  • 店舗情報 — 営業時間・地図・アクセスを伝える
  • 商品/サービス説明 — 料金やメニュー、対応範囲を説明する
  • メディア — 記事を継続的に公開して、検索などから読者を集める

目的は複数あってかまいませんが、「いちばん大事なひとつ」を決めておくと、トップページに何を置くか、どの機能が必要かを判断しやすくなります。たとえば「信頼確認」が中心なら数ページの構成でも足りることが多く、「メディア」が中心なら記事を追加しやすい仕組みが重要になります。

2. 独自ドメインを決める

独自ドメインとは、example.com のような、自分の事業専用のアドレスです。サイトのURLだけでなく、メールアドレス([email protected] など)にも使えます。

決めるときのポイントは次のとおりです。

  • 事業名・屋号と結びつけやすいか — 口頭で伝えても綴りが伝わるか
  • 長く使えるか — 事業内容が少し変わっても使い続けられる名前か
  • 更新費用 — 取得時の価格だけでなく、2年目以降の更新費用も確認する
  • 名前の重複 — 同じ・よく似た名前のサービスがないかを確認する

取得時の価格がキャンペーンで安くなっていることもあるため、費用は「翌年以降の更新価格」で考えるのが安全です。費用の考え方はホームページ開設はいくらかかる?で詳しく整理しています。

なお、ドメインは「買っただけ」ではサイトは表示されません。DNSの設定やホスティングとの接続が必要です。取得後の具体的な作業は独自ドメイン取得後にやることにまとめています。

3. 作り方を決める

小さな事業のホームページの作り方は、大きく3つに分けられます。

作り方概要向きやすいケース
WordPressサーバーにCMS(管理画面つきのソフト)を設置して運用自分たちで記事やお知らせを頻繁に更新したい
ノーコードサービス上の編集画面でページを作って公開技術担当がいない、手早く形にしたい
静的サイトHTMLなどのファイルを生成して配信制作者がコードで管理でき、構成をシンプルに保ちたい

どれかが一律に優れているわけではありません。判断を分けるのは、主に「誰が更新するか」「どんな機能が必要か」「保守を誰が担うか」です。

  • WordPressはオープンソースのソフトウェアで、ソフト自体は無料で使えますが、動かすためのサーバーや、本体・プラグインの更新作業が必要になります(WordPress公式)。
  • ノーコードサービスはサーバー管理を意識せずに作れる一方、使える機能やデザインの自由度、他サービスへの移しやすさはサービスごとに異なります。
  • 静的サイトは配信の仕組みが単純になりますが、更新にはコードやGitなどの知識が必要になることが多く、問い合わせフォームなどの動的な機能は別の仕組みで用意します。

3つの比較はWordPress・レンタルサーバー・静的サイトの選び方で、更新頻度や機能ごとに詳しく整理しています。

4. ホスティングを決める

ホスティングとは、サイトのデータを置いて、インターネットに公開する場所のことです。作り方によって選択肢が変わります。

  • WordPress → PHPとデータベースが動くレンタルサーバーなど。WordPress公式は、推奨環境としてPHP 8.3以上、MySQL 8.0以上またはMariaDB 10.11以上、HTTPS対応を挙げています(WordPress公式の推奨環境、2026-10-07確認)。
  • ノーコード → 多くの場合、サービス自体がホスティングも兼ねます。
  • 静的サイト → Cloudflare Pagesのような静的サイト向けのホスティングサービスなど。

ホスティングを選ぶときは、料金だけでなく「独自ドメインを使えるか」「SSL(https)を使えるか」「バックアップや復元の方法」「サポートの範囲」も確認しておきましょう。

5. メールをどうするか決める

見落としやすいのがメールです。「サイト」と「メール」は別物で、仕組みも設定も分かれています。

  • サイトを表示するには、ドメインをホスティング先に向けるDNSの設定が必要です。
  • 独自ドメインのメールを使うには、メールサービスを用意し、MXレコードなどのメール用のDNS設定が必要です。

レンタルサーバーにはメール機能が含まれていることがありますが、静的サイト向けのホスティングやノーコードサービスでは、メールは別のサービスで用意する場合が多くあります。

すでに独自ドメインでメールを使っている場合は、サイトの引っ越しやDNSの変更でメールの設定を消さないよう注意が必要です。この点は独自ドメイン取得後にやることで詳しく説明しています。

6. 公開前に計測を用意する

公開後に「どれくらい見られているか」「検索でどう表示されているか」を知るために、次の2つを用意しておくと便利です。

  • Google アナリティクス(GA4) — サイト内での閲覧状況を計測するツール。Google公式は「あらゆる規模のビジネスにご利用いただける、使いやすい無料ソリューション」と説明しています(Google アナリティクス公式、2026-10-07確認)。設定は、プロパティの作成→ウェブのデータストリームの追加→サイトへのタグ設置、という流れです(アナリティクス ヘルプ)。
  • Google Search Console — Google検索での表示状況を確認するツール。Google公式ヘルプでは「Google の無料サービス」と説明されています(Search Console ヘルプ、2026-10-07確認)。所有権の確認方法はいくつかありますが、ドメイン全体を登録する「ドメイン プロパティ」はDNSレコードでの確認が必要です(所有権の確認)。

アクセス解析を入れる場合は、プライバシーポリシーに利用について記載することも忘れないようにしましょう。設定後に「本当に計測できているか」を確かめる手順は、GA4・Search Consoleの初期設定チェックリストにまとめています。

7. 公開前QA

公開する前に、最低限次の点を確認しておくと安心です。

  • スマートフォンとパソコンの両方で、表示が崩れていないか(横にはみ出していないか)
  • すべてのページが表示され、リンク切れがないか
  • https で表示され、ブラウザに警告が出ないか
  • ページごとのタイトルと説明文が設定されているか
  • 問い合わせ先(フォームやメールアドレス)が正しく届くか
  • 運営者情報・プライバシーポリシーなど、必要な固定ページがあるか
  • 画像が表示されないページがないか

より詳しい確認項目は、ホームページ公開前チェックリストにまとめています。

Web支度室で実際に行った流れ

ここからは、このサイト(webjitaku.com)を立ち上げたときに実際に行った作業です。作業はいずれも2026年10月7日(日本時間)に行い、記録に残っている範囲で記載しています。

順番実際に行ったこと
1. ドメイン取得前に、レジストラ画面での空き状況と、J-PlatPatでの商標の確認を行ったうえで、XServerで webjitaku.com を取得(自動更新ON)
2. CloudflareCloudflareにFree planでドメインを追加し、XServer側のネームサーバーをCloudflareが割り当てた2つのネームサーバーへ変更。Cloudflare上のステータスがActiveになったことを確認
3. GitHubサイトのソースコードを管理するリポジトリをGitHubに作成
4. Astro静的サイトを生成するAstroでサイトの土台を構築
5. Cloudflare PagesGitHubのリポジトリと接続したPagesプロジェクトを作成し、まず pages.dev のURLでビルドと表示を確認
6. カスタムドメインPagesプロジェクトに webjitaku.com(wwwなしのドメイン)を追加。Cloudflareが作成したDNSレコードは1件
7. SSL確認カスタムドメインがActiveになり、https://webjitaku.com/ が正常に表示されること、http:// から https:// へリダイレクトされることを確認

実際の運用で意識したのは、1回の作業で変える範囲を小さくすることです。ネームサーバーの変更、pages.dev での表示確認、カスタムドメインの接続をそれぞれ別の段階に分け、各段階で表示や設定を確認してから次へ進みました。

また、2026年10月7日時点では、次の作業はまだ行っていません。

  • www.webjitaku.com の設定(wwwありのアドレスは未設定)
  • DNSSECの有効化
  • GA4・Search Consoleの設定
  • 独自ドメインのメール(Web支度室への連絡には、運営元Movanceの既存のメールアドレスを使用)

「すべてを一度に整えてから公開する」のではなく、必要な順に段階的に進めている、というのが現時点の実態です。

次に読む

目的に合わせて、次の記事に進んでください。

この記事の確認方法

確認日:2026-10-07

Web支度室で実際に確認したこと

  • webjitaku.com のドメイン取得、Cloudflareへのネームサーバー変更、Cloudflare Pagesでの公開、カスタムドメインの接続、https での表示(作業記録と、公開後の表示確認による)
  • 2026-10-07時点で、wwwありのアドレス、DNSSEC、GA4・Search Console、独自ドメインのメールが未設定であること

公式情報で確認したこと

編集上の判断

  • 「最初に決める5つ」とその順番、作り方ごとの「向きやすいケース」は、上記の事実と公式情報をもとにしたWeb支度室編集部の整理です。特定のサービスや構成が最適だという評価ではありません。
  • Web支度室の構成(Astro+Cloudflare Pages)は、運営側がコードで管理できることを前提に選んだものです。同じ構成をすべての事業におすすめするものではありません。